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成長の軌跡 STORY4

「なりたい自分」と「やりたい事」

就職難や離職中の相談者の傾向と対策について

世の中うまくいかない。仕事がない。その通り。
先日、就職活動で行き詰った学生がバスを横転させる事件が報道された。なんだろう、この世の中から認められず孤独になってしまう感覚は。私のカウンセリングでも仕事を得られない事の相談も多い。その方々とお話しして感じられる感覚は二つあった。一つは社会から必要とされていないと感じてしまう、「孤独感」と、もう一つは職業に対する「なりたい自分」の信念である。ちょっと考えていこうか。
「孤独感」に関して、家庭に居場所が確保され、学生の時代は授業料に応じた居場所があり、「ここにいていいんだ」と感じ続けた人は、突然就職活動や、仕事探しにおいて、「あなたの居場所はここにない。」ということを言われる。おそらく、人生でショッキングな出来事になる。それが、20社、40社、60社、80社、うーん。世の中は私を必要としていないのではないかと思われるかもしれない。もう自分なんていなくていいんだ。そういわれている気がする。いやそうに違いない。こう思ってしまう気持ちは私も解る。誰だって必要とされたい、歓迎されたい。エネルギーは自分が注目する所に流れていく。社員として必要とされないと宣言されることが、自分の存在そのものを否定された気になるのだ。

ここで、深呼吸。ふぅー。

今この瞬間、会社員ではない状態のあなたは存在している。
誰にも否定されないし、存在していいのだ。さらに、「ここにいていい場所」はないのか考えてみる。自分の部屋はどうだろう、定食屋にいってちゃんとお金を払えば、「いらっしゃい。」と言ってくれる。決して居場所がないわけではなく、お金を獲る局面において「自分が望んだ居場所が新たに確保されない。」だけなのだ。居場所はどこにでもあるし、あなた自身は社会から必要とされる理由がいくらでもある。ただ、80社落ちている時には、次の落ちるかもしれない10社にしか意識がいかず、そこに居場所がなければ「ほら自分は必要じゃないじゃん」と思ってしまう。自分の思い込みに騙されてはいけない。お金をもって近所の定食屋に行けば、居場所はいくらでもできることが実感できる。自分の部屋でネットをやっているときにも居場所はある。ただ、お金をもらう局面で正社員が難しそう、それだけが現実なのである。自分の存在が否定されているわけではないのである。

次に「なりたい自分」の信念を考える。
正確には「なりたい自分」と「やりたい事」と言えるかもしれない。「なりたい自分」と「やりたい事」が区別されていない事を悩む方には多い。学生のころから、「なりたい自分」を追いかけるための手順が予め提示され、それを忠実に努力して実践していくことが「やりたい事」となり、結果、文学部に合格とか、志望校に入学とか「なりたい自分」を得られたり、失敗したりする経験をする。「なりたい自分」に対して、すごく直接的に「やりたいこと」が対応している。ある意味わかりやすいが、「なりたい自分」への道筋を見失ったとき、途端に自暴自棄になってしまう。当然です。そこにしか積極的な意識が働かないので、「こんな自分はダメだ」と思うしか起こったことにたいして説明がつけれなくなってしまう。そんな感じで大人になる。たまには友達と映画に行きたいと思っているが、お金がないのでそれができない。じゃ、アルバイトをするのかといえば、アルバイトする時間があれば、正社員の仕事を探し続けたいという。「正社員で安定して働いていること」がやりたい事であり、それが「やりたいこと」を支配しているので、映画に行くお金を作るためにアルバイトをすることが否定されてしまう。そして、「正社員の仕事が得られずお金が入らないので映画にも行けない」と悩むのである。

ここで、深呼吸。ふぅー。

ちょっと、私の事をお話しする。
貧乏をしていた。彼女がいた。デートはお金がかからない公園で時間を過ごし、お話しすることだった。中華街を通って山下公園へ行く。中華料理店へ入っていく他のカップルを見ながら「いいなぁー、いつかは彼女とこういう所に行きたいなー」と強く思う。だって、公園は寒い。月餅という饅頭(餡がぎっしりつまっていてお腹いっぱいになる)二個(時には1個を半分ずつ)と缶ジュースを買って公園に向かうのである。理想のデートではなくても、彼女とデートすることは「やりたいこと」で私にはそれでも十分楽しかった。「なりたい自分」は時間的には将来くるもので、それにはゆっくりと向かっていくのだけど、「やりたい事」は今ここに生きているこの瞬間の要望なのである。中華レストランでご飯を食べるデートを夢見ているからといって、公園デートを否定する理由はないのである。

話を相談に戻す。
「正社員として安定した企業で働きたい。」ということがなかなか実現できない状況では、その要望を「なりたい自分」という事にして時間の幅を見て考えてみる。そういう臨機応変の対応を、今の就職難では迫られる。職業と今の人生の折り合いをつける考えは、今までだったら会社人生のもう少し後半のでの成長になるのだが、この社会環境では、社会人になるかならないかのタイミングで起こってしまう。早熟にならざるを得ない環境ともいえる。このことを知っておくだけでも損はないと私は思う。

「やりたい事」が短期で実現できない環境では、それは「なりたい自分」に変更して時間の幅を許容する。

その他いっぱいの「やりたい事」は「なりたい自分」とは独立して自由に実現するために今を生きる。

そうすると、運とか「なりたい自分」に近づくチャンスというのが発生しやすくなるのが人生の面白いところ。
「やりたいこと」を考えて今を生きていくのである。そう考えると、映画を見るためにアルバイトをすることに抵抗感を感じなくなるのかと思う。映画にいけないストレスと正社員の仕事が見つからないストレスを混同しなくなる。映画を見ている自分は面接にも明るく接するようになるかもしれない。アルバイトでの交際をきっかけに社員の話があるかもしれない。可能性が広がってくる事を体感し、「そう考えるのか」と成長されるのである。


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